ドロンボー伝説'08

 サントラと一緒に買ってきました。サントラの方は評価するのはちょいと面倒なので、明日にでも。
 んで、「ドロンボー伝説'08」ですが……、予想以上に良いですよこれ。一応解説しておくと、旧版のヤッターマンで使われたドロンボーソングを新版のアレンジで歌い直したもので、新曲ではないのですが……、「あの」ドロンボーが歌っているというだけで十分すぎる価値があると思います。
 天才ドロンボー'08についてはシングルの時に評価したのでパス。というより、シングルについてた「ドロンボー伝説'08メドレー」がそのまま伸びただけともいえるので、目新しさ自体は無いかもしれません。しかし、とにかく聴いてて楽しい!新版のヤッターマンについては音楽面でも厳しい評価があったりしましたが、これは三悪が当時のママで生きてて、そのノリを活かす形でのアレンジですから、新アレンジに対して違和感はあっても不快感は生まれません。その違和感も聴いてる途中で消えてしまい、気が付けば三悪と一緒に熱唱していました(小原さんのドロンジョのソロパートだけは恐れ多くて歌わず、ボヤッキーとトンズラーと一緒に歌ってたんですけどね)。
 三悪小原乃梨子さん、たてかべ和也さん、八奈見乗児さんと作曲の山本正之さんとは三十年以上の付き合いがあるわけですが、その「仲の良さ」が曲の中に滲み出ているんですよね。ドクロベエさまに捧げる歌等では小原さんがメインボーカルに変わっているのですが、それも「音楽的にパート分けされている」というよりは「他の二人がドロンジョ様に睨まれたから歌わなかった」という感じがして、阿吽の呼吸の究極系みたいなものを見た気がします。
 なお、ドクロベエ様の滝口順平さんも勿論当時のノリのママで出ているんですが、「ドロンボーのなげき唄」で出てくるなげきブタ&おほめブタは本編でもお馴染みの山寺宏一さんです。こちらは故富山敬さんの演技を特別意識したというわけではなく、新たな「ブタ像」を出していたという気がします。富山さんのブタは勿論良いのですが、中の人が出すぎていた感があるので、これはこれで面白いですね。
 ただ一つだけ気になったのは、ドロンジョ様だけちょっと歌い方が変わったかなあと。勿論三十年の加齢は演技だけでは誤魔化しきれない部分があるのですが(それはそれで新しい味なんですけどね)、小原さんだけは歌い方自体を変えてるような気がしました。ちょっと本気入ってるというか、中の人の気品が外に出ていたというか、とにかく、ドロンジョ様とは違う「大人の色気」が出ていました。
 それと、ブックレットにある山本さんの三悪との収録時のエピソードが面白かったです。「顔がこわいトンズラー」「声がこわいボヤッキー」「気品がこわいドロンジョ」という山本さんらしいユーモアたっぷりの文章を見ると、やっぱりこの人も変わらないなあと思います。十五年以上の歳の差があっても、付き合いの長さがそれを消しています。JijyとBABARの会合とは思えません。


 どうでもいいですけど、昨日のアレで「さんあく18年」の方を聴きなおしていたんですが、アレって歌詞カードでは「トンヅラー」になってるんですよね。他のドロンボーソングでは勿論そんな事は無いんですが、「さんあく18年」だけは「特訓満漢全席」でも「名曲の夕べ」でもそうなっていました。一番重要なポイントを間違えるとは、ドロンボーらしいというかなんというか……。