チキチキマシン猛レース

 実は先日DVDを買いまして、食事の時にちょっと観ていました。懐かしさから、ではなく、SDガンダム猛レースはサルのように観ていたのに元ネタを知らないのは悪いかなあと思ったからです。
 なんだかもう、今観ても面白いものは面白いですね。作画などは正直拙くて、色落ちとか原画の紙の汚れとかが目に見えるんですけど、テンポが良い。冷静に考えたらそんなレースできないんだけど、「これはギャグだから」っていう姿勢がよく表れていて、それを吹き替えが実に軽妙に見せています。
 主役がブラック魔王なのは当然で、しかし皆から嫌われているというのも新鮮なのかもしれません。彼とケンケンはタイムボカン三悪ほど愛嬌がありませんし、基本的に卑劣な事しかしないんですが、それでも魅力的に思えるのが実に面白い。
 肝心のSDガンダムの方ですが、最初のいくつかのエピソードで元ネタと思わしき部分がいくつか見つかりました。戦国サロンバスの「スイカ割り」のマシン切断シーンはギャングセブンが似たような事をやっていました。オデッサ砂漠でゼロゼロマシーンが柱に潰されるのも、やはりブラック魔王が同じような目に遭っています。
 全然ネタを知らずに楽しんでたわけですが、全部観てからもう一度観るのも良いかもしれませんね。SDガンダムのDVD-BOXも発売される事ですし。


 あと、思いっきり「土地を守るインディアン」が出ていましたが、あれは差別とか画一的表現というよりは、あれも一つの愛情表現ではないかと思えました。勿論良いとは言いませんが、かつてのネイティブアメリカンにそういう要素があったのは事実ですし、様々な場所でレースするというコンセプトに基づくならば、描かない方が不自然です(特に規制されていませんし、問題無いと判断されたんでしょうね。ギャグだから当たり前ですが)。
 それに、そのインディアンは土地を荒らされそれなりに酷い目にあっていましたが、酷い目で言うならブラック魔王の方が上です。毎回毎回自業自得だったり理不尽な目に遭ったりして、最下位とかリタイアとか。人種差別撤廃を唱える前に、悪役やられ役差別撤廃を唱えなければならないぐらいだと思いました。