嗚呼、平成のタイムボカン

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 昔のタイムボカンを懐かしむよりも、平成タイムボカンを聴き返す方が、より「歳を取った」と感じたり。住専ですよ、コギャルですよ、ポケベル全盛ですよ、そして風野君の新作ですよ。
 平成タイムボカンという番組の経緯は動画で語られているように永田Pが仕掛け人だったわけですが、実際にはもっといろんな企画が水面下で立ち上がっては消えてという状況だったのがこの頃のようです。OVAで一度復活して、それでも満足せずにいろんなグッズを出したりしてシリーズが健在である事をアピールしつつ、アニメの新作もまた考えていたわけで、ラジオドラマ「平成タイムボカン」はその一端でしかないと言えるでしょう。
 そして次はようやくのTVシリーズ怪盗きらめきマン」になりますが、きらめきマンを「ただの新作」として観るか、「平成タイムボカンの続き」として観るかで、面白さは大きく変わると思います。より具体的に言えば、平成タイムボカンきらめきマンのプロトタイプあるいはリメイク元といった面があり、細かい点が結構似ています。ハッピーちゃんが(特別必要でない)サブキャラで登場したのも、後に主役を演じる川上さんを見越していたのかとすら思えます。
 なお、「ぶたもおだてりゃ木にのぼる」を読む限りでは、笹川監督はあまりこの辺りの動きには関わっていないようです。ゲームのムービー部分のコンテを切ったりはしていますが、特にラジオの部分は非常にあっさりと書かれており、スタッフとして本格参加するのはきらめきマンのプレゼンの辺りからで、「ボカン復興」を掲げていたのは小山さんや山本さんあるいは三悪の声優さん等が中心だったようです。まあ、その辺りの「人の動き」まで語りだすとキリがありませんから、風野君も語ろうとしていませんし、私もそこを指摘したりはしませんでした。


 動画で触れられていないで一つ思い出したのですが、この頃には『「beatmania」ANI-SONGS MIX Featuringタツノコプロ』とか『ダンシング・ユーロ・ボカン』とか、外部でのボカンがらみのCDもありましたね。ぶっちゃけどちらも出来が悪いんですが(特に前者)、これもその流れの一部だったのでしょうか。それとも、単なるリバイバルブームとかに乗っかっただけだったのでしょうか。