もえたん8話「ToLOVEる」

 えー、レビュー止めて良いですか?(笑)
 あそこまで開き直られると、最早何も言えません。……でも面白かったのは事実ですので、なんとか感想を書こうと思います。


 アバンタイトル、某アニメ制作会社の会議室。脚本が面白くないので脱がそうと提案する制作陣。尻込みするものの、エロが大好きで、しかもそれを実現する実力もある脚本家(長谷見先生……)。そして、よく分からない理屈で皆を納得させる監督、こうしてもえたん8話「トラブル」は制作される事になったのです。……何のアニメですか?ていうか、これはアニメですか?
 そしてOPが終わり、虹原家はお母さんが風呂に入っていました。いんくちゃんも一緒に入ろうとして、「もう、甘えんぼねえ」みたいな……、まあ、要するにあからさますぎて清々しいです。当然あーくんも行こうとしますが、寸前で察知したいんくちゃんに蹴り飛ばされてリタイア。
 一方黒威家でも、瑠璃子さんがシャワーを浴びていました。入ろうとしたすみちゃんは出された宿題を解いたのか問われますが、例によって全然解けていません。「そんな事でどうしますか!そうならないように、早くお風呂に入ってください」みたいな事で……。かーくんじゃなくても誰でも思います。なんだこのアニメ。
 次の日、学校ではいんくちゃんの友達の貧相な方……じゃなかった里奈ちゃんが鏡を見ています。普段の彼女からは想像もできない、肌の手入れです。しかも苦手だった英語までペラペラになっています(どうでもいいですけど、今時の高校って手挙げて問題に答えませんよね?)。当然怪しむいんくちゃんと麗美ちゃんは、あの手この手でちょっかいをかけます。この辺りの演出というかコンテというかも、かなり人を食っています。くどすぎるのに嫌味じゃない……。
 そして下校。超人的身体能力を発揮して里奈ちゃんの後を追う二人ですが、里奈ちゃんが喜んで向かった先にいたのは、なんと岩田の親父!?……いや、んなわけなかろうて。里奈ちゃんが渋い趣味を持っているかもしれないところまでは否定したりはしませんし、むしろ推奨するぐらいですが、岩田親父はダメでしょう。いろいろと。世界的に。
 アイキャッチは友達二人の「98です」「73です」。何故か裸で、しかも肩の下の方から白くぼやけていますが、この数字は一体どういう意味なんでしょうね。私にはさっぱり分かりません。
 なお、いつも英語の授業をしている先生にも少々の出番がありました。下校時にスカートが風でめくれて、まいっちんぐ……ならぬまいっちゃうですって。すごく古いです。その後でも澪ちゃんとパンチラで比べられたりと、若さを相当気にしているようです。


 で、CM明け。岩田親父に向かって笑顔で走る里奈ちゃんに対し、二人はまたも超人的身体能力を発揮し、親父を吹き飛ばしてしまいました。それで良いのでしょうか。親父も、二人も。そして里奈ちゃんへのお説教タイムが始まりますが、里奈ちゃんが求めていたのは親父ではなく、その後ろにあったクレープ屋でした。下校途中のクレープとかって、妙においしいですよね。
 どうでもいいのですが、一緒に観ていた友人曰く、彼が小学校の時には通学路にクレープの販売車があったそうです。当然、財布を持ち歩かない小学生である彼は一度も食べる事は無かったそうです(買い食いは禁止ですしね、普通)。何の為にあのコースにいたのか分からない、ですって。結構そういう謎な業者っていますよね。
 一方、吹っ飛ばされた親父は、すみちゃんの帰り道に遭遇します。リコーダーを吹きながら下校するってどんだけ幼さを演出すれば気が済むんですか。
 お約束はいつでも守られるからお約束なわけで。落ちてきたところでうまいことぶつかるのもお約束ですし、親父から見てスカートの中が丸見えになるのもお約束で、しかも大事なところはかーくんに隠れて見えないのもお約束ですが、最後のは割と本気で悔しかったです。見たいというよりは、そこまでお約束を突っ走るかという感じの。
 裸を見られたくないが為に一旦茂みに隠れて変身(バンクはカット)、マジカルマシンガンでベトコン共を皆殺しにします。すみちゃんはガンダムネタ、かーくんは声優ネタ(08小隊のシローですからガンダムネタですが)でそれぞれ分担しているのが妙に芸が細かいですね。
 そして再び吹っ飛ばされた親父は、今度は先生の帰り道に遭遇します。頭からぶつかって、そのショックで先生の服が全部破れるって、最早最低限の理屈すら放棄している姿勢が漢らしすぎます。ToLOVEるでもギリギリのリアリティは保っているのに(むしろ、ToLOVEるはかなりリアルですが)……。
 親父がさっそくとても口では言えないような事をしようとすると、そこに一輪の薔薇が!ついに出た出たやっと出た!もえたんのアイドル、ダンディです!(注、ヤットデタマンネタは出ていません。私にとってのアイドルで、久しぶりなので)某タキシード仮面なんか目じゃありません。しかも先生は学生時代、やはりダンディに助けられているのです。
 と、ここでいきなり回想シーン。当時眼鏡の学生だった先生(5話で出た子は先生だったようです)は、食べ歩いていたソフトクリームを落としてしまい、それがベンチで寝ていた岩田親父の股間にクリーンヒット。激怒した親父は倒れこんだ先生に対し、そそり立つ股間のソフトクリームを突き出しあらぬ事を要求してきますが(「拭け」とか)、それを同様に助けたのがダンディだったのです。なんかモロに魔法を使っていますが、いろいろと大丈夫なんでしょうか。
 そして現代。あられもない格好で座りこむ先生に、ダンディは自らのコートをかけてあげました。そのコートの下は……、巧妙にアングルを使って隠されているのが変態性を際立たせています。少なくとも足首までの長ズボンははいていないようで、これが「見えない方がエロい」という事なんですね。
 あ、岩田親父は再び魔法で成敗されました。
 話はいんくちゃん達に戻ります。まだ里奈ちゃんをつけまわす二人ですが、当然怪しまれます。そして、でまかせで言ったスーパー銭湯に一緒に入るという事になります。端的に表現するならば、脱ぎフラグです。
 大事なところを湯気で隠すような無粋は事はせず、コンテと演出で立ち回る手腕はなかなかのものです。惜しむらくはロングカットが多かったり、障害物があからさまだったりするところですか。やはりふもっふの温泉回は神がかっていると言う他ありません。シャンプーの先、それも口の方で隠そうという発想からして恐ろしいですからね。
 何故かあーくんと、澪ちゃんに先生までやってきて、皆真っ裸になります。もう理由なんていりません。あーくんは手当たり次第に裸体に飛び込み、散々鼻血で大事なところを隠し、最後は里奈ちゃんのところに吹っ飛ばされて「イッペン、死ンデミル?」……。
 ところ変わって、話の都合上脱がされた女性陣とは違い、設定段階で脱いでいるありす。いつもの湖から上がると、あーくんを地獄に流すのでした。めでたしめでたし。
 最高だ、最高のムカつき野郎だ(脚本家を始めとするスタッフ一同)。


 一応、里奈が化粧をしている理由は明かされています。ニキビが気になったからだとか。しかし、何故英語が上手くなったんでしょうね。まああの年頃の女の子なら、突然英語が上手くなっても何もおかしくはないのかもしれませんね。
 ナオ君が出ていませんが、きっと彼は今頃……何をしているのか想像できない主人公格って嫌です。
 後、全編がガン×ソードのロバのように、アークスマークなどで隠す演出もありました。岩田親父の股間でいきり立つソフトクリームも隠しているのはネタでしょうか、良心でしょうか。
 とにかく、話のおかしさとか、そろそろストーリーを進めるべきだとか、そんな都合は一切無視。とにかく観て楽しめ、聴いて楽しめという、ある意味では非常に理に適ったアニメでしたね、今回は。「分かっててやってる」事の、これほど恐ろしいとは……。
 もえたんコーナーでは、スタッフ達の叫びが書かれていました。ライターHは「嫁募集中」、K監督も「嫁募集中!」、Nプロデューサーは「メイド募集中!!」だそうです。頭のねじが外れまくって、別の構造になって固定化しているんではないでしょうか。
 でもライターHさん、私で良ければ……、すみません冗談です。


 どうでもよくない事なのですが、もえたんの後にやっている大江戸ロケットも地味に面白くて好きです。