歯軋りと床ずれと空と海と大地と部屋とYシャツと酒と涙と男と女と僕の石版〜アミリオンの剣とともに〜

 さて、今の今まで「もえたん」のDVDのレビューをしなかった私ですが、


 予約したつもりになって、実際は忘れていました。


 限定版、売り切れてました。


 そりゃ、人生投げたくもなりますよ。
 しょうがないのでAmazonさんで注文しますよ、ええ。あんちくしょう。憎しみで人を殺せたら、私は過去の私を殺せるだろうさ。どうでもいいですけど、現在の自分を殺せば単なる自殺なのに、過去の自分を殺すとタイムパラドックスになるという不思議。


 アイマス、新曲が配信されましたね。風野君のお目当てはサムライグッズの再配信のようですが、ウェディングと新曲とのセットはなかなかに凶悪です。特にりっちゃんはかわいいですよ。女房を質に入れてでも婚姻届と結婚指輪を用意しなければ。……などとボケないとやってられない私。そりゃりっちゃんはかわいいですけど……。
 そして昨日のショック(もえたんのアレ)から立ち直るついでに新曲「Do-Dai」を聴いていたのですが、アイドルごとの歌い方が違っていてなかなかに面白い。勿論前作から歌ごとのキャラクターは出ていたのですが、今回は完全新曲という事もあり、若干歌い方が変わっているように思うのです。
 アーケード版が稼動開始したのが2005年7月で、Xbox360版が2007年1月、そして今回のL4U!が2008年2月です。つまり、最初の10曲を録音したのは既に三年ほど前になります。その当時のスケジュールがどうなっていたかは私には分かりませんが、アーケード版の時に声優さんはゲームの台本や設定資料を読みながら、試行錯誤して歌を録ったと思われます。千早の「メカご飯」にしても、今井麻美さんは最初ソツ無く歌っていたら「千早はもっとスタッカートを効かせるから」と録り直ししてああなったという話ですから。
 しかし、同じキャラを三年も演じていたら、「こういう曲ならこう歌うだろう」というイメージが分かるようになるでしょう。それこそ制作者よりも。というより、キャラクターについて声優さんに解釈を任せる比重が多くなっていると思います。また、「持ち歌は上手く、それ以外はまた別に(下手とは違いますが、外しているのは事実だと思います)」という制限も、今回のDLCにはありません。
 その結果、新曲は本当の意味で表情豊かになっていると思います。第一弾の「Shiny smile」は特定のイメージは無く、「みんなのアイドル」を象徴する程度の曲でしたから(DLC第一弾なので無難な作りにしたんだとは思いますが)、それほどキャラクターを出した歌い方はありませんでしたが、今回の「Do-Dai」は告白された女の子の心情をコミカルに歌ったものですから、アイドルによっては「全然似合いません」。誰が、とは言いませんが。
 そしてもう一つ、最初聴いた時はなんじゃこりゃと思ったものですが、10人分聴いてみて納得できました。今までにはこれほど「偏ったイメージ」の曲が無かったんですね。せいぜいが「この子が一番似合う(=持ち歌)」という程度で、「歌おうと思えば誰でも歌える、どのアイドルの中にもあり得る」ようなイメージばかりでした。しかし今回の曲、誰だって告白されたら驚くでしょうが、そこからの反応はそれこそ十人十色。また、可愛さを全面に押し出した曲ですが、そういった可愛さがちょっと似合わない子だっているわけです。
 そう気づいた時、「バンナムも思い切ったことするなあ」と思うと同時に、「アイドルマスター」という「ゲームのキャラクター」が、本当に「アイドルの女の子」として動き出したと思いました。「計算された出来事(ゲーム)」の中だけだったものが、「欠点もある」と見せられたようで、彼女達の魅力が倍増しましたよ。


 「みんなのアイドル」としてのShiny smile、「年頃の女の子」としてのDo-Daiが来たのですから、次はカッコよさや大人っぽさを全面に出した曲が観てみたいですね。今回はカメラワークも面白いものがありましたし、映像面でも新しい演出を期待したいものです。