ちょっと寂しさ忘れたいのさ

D
 中の人が変わったとか前に言ったけど、スマン、ありゃウソだった……。


 なんか最近の風野君は、私が「面白い動画を作らんと命は無いものと思え」と言ったからか、急に面白くなってる気がします。なんというのか、リアリティがあります。それも「作品世界的なリアリティ」ではなく、「アイマス的リアリティ」とでも言いましょうか。「アイマス的にありそう」と思える空気が増してきた感じで、その親和性が作品全体の面白さも増加させているように思います。なんだこの文章。
 風野君は常々「キャラは肉付けだけで、新たな骨は用意しない」といったイメージでキャラ作り、ストーリー作りをしています。例えばフヒ歩まで行くと肉付けではなく骨付けになりますが、穴を掘っているうちに悟りを開いた雪歩というのはなんかありそうというか……(ちなみにゆりしーを意識したものではないようです)。この良い意味で小賢しい亜美も、大元にあるのは「医者の娘」という忘れがちな設定だと思われますし、美希がマイペースながらも多少の事ではぶれないのはこれもまた美希らしくて良いと思います。そういう「アイマスの延長」にある世界観があって、尚且つその延長線が太くしっかりしたものだから、世界観レベルで面白いと思えてきたんじゃないかなあとかなんとか。


 観念的な話ばかりでなく、具体的な内容にもちょっとは触れましょうか。まず、今回初登場の鏡音リンとレンについては、一発キャラではなくクリプトンのVOCALOIDシリーズごと詳細な設定を考えたらしいので、「後で出すかもしれない」と詳細を教えてくれませんでした。教えてくれたのは大体以下のようなものです。個人的には四番目辺りが気になりますね。11人いる!を思い出しました。

  • 人型のメカで、現実みたいにソフトもあるけど実体もあってアイドルっぽい活動をしている
  • リンレンには亜美真美の声が使われているけど、リンレンは亜美真美に『会おうとしない』。よってこれは『叶わない夢』
  • ミクがツインテールのロングなのも、リンレンがショートなのも意味がある
  • レンきゅんにはおちんちんは実際付いてない。夢だけど合ってた
  • だけど、実際のリンレンとはちょっと性格が違う。あくまで『亜美による想像のリンレン』
  • リンレンは双子だけど、お互いがお互いを姉、兄と呼ぶ、亜美真美と逆の関係。クリプトンからの公式な回答は無い(そもそも双子とも決まっていない)のでそれに準じた設定との事
  • KAITO兄さんが立派なのか、KAITO兄さんのモノが立派なのかは不明。『クリプトンからの公式な回答は無い』がマイアス公式設定
  • ネルとハクもいるけど、登場する予定は今のところ無い(立ち絵が無いから、らしい)
  • マイアスにおけるVOCALOIDのコンセプトは「萌えキャラ」。とにかく可愛くカッコよくを基本に、その上で萌えないキャラを予定している

 しかし、登場時のBGMが機甲創世記モスピーダという辺りがなんとも渋い。モスピーダには「敵から逃げるために女装し、歌手活動をする」という設定のキャラがいるのですが、それを男と女の双子?であるリンレンに当てるセンスはストレートですが、良いと思います。でもそれだったら涼君にこそ似合うんじゃないかなあという事も考えましたが、恐らく音源が山本正之優先なのでモスピーダはサブキャラに周ってしまったのでしょう。
 で、その涼君の相方である夢子さんも今回初登場。BGMは戦闘メカ ザブングルと、これもまた渋い。でもなんか分かる。夢子さん、荒野が似合いそうですもの。そしてこの会話も単なるエピローグとかそんなのではなく、ザブングルの挿入歌「Hey you」とモスピーダのOP「失われた伝説を求めて」の歌詞をイメージしているのは明白ですね。確かに一発ネタです。「ラストライブで声が突然アンディに変わる涼君」とか、マニアックどころか誰も知らないよ(笑)。
 初登場と言えば、あずささんも初登場でしょうか。なんか風野君の動画ではあずささんの出番が少ない印象があるのですが、別に好きじゃないというわけではないみたいです。BGMは当然のようにサスライガーですが、サスライガーって洒落た曲だけじゃなく攻撃的な曲も多いですから、あずささんにはあんまり合わないという気もします。まあ、私の知った事ではありませんが。余談ですが、サスライガーモスピーダは同じ久石譲さんの音楽ですが、作風云々じゃなくてモロそのままにそっくりな曲があります(ブループラネッツ・カスタムの二曲目とヤング・スピリッツとか)。書いたのを忘れてたとか……?


 しかし、どっちかと言えばシリアスキャラの筈の千早さんは、マイアスでは明確なるネタ要員ですね。夢は夢でも、これは虹村億泰の夢ですし、最後のPの言葉も、それを受けた仗助の泣き笑いのツッコミ。千早の過去と併せて、感動と感動を掛け合わせたら倍泣けるだろ!的なやっつけ感が素敵です。なんで美希が尊敬してるんでしょうか、その辺りは描かれるのかしら。