最近のリボーン

 先週の「俺達仲良しだから、もし喧嘩したら負けた方抹殺な」もかなり理解不能だったんですが、今週もよくわかんなかったです。いえ、大して難しい話じゃないんですけど、凄まじい自己矛盾を感じたので、書かずにはおれませんでした。
 お互いの誇りを賭けるという対等の勝負に対して、ツナ君が「自分はマフィアじゃないからマフィアの誇りも無い」と言います。まあこれは「今更マフィアじゃないとか言うな」というツッコミはあれども、心情的には理解できます。でもそれに対し「今更何を言う、お前は汚れたマフィアのボスだろうが」というツッコミはどうかと思うのです。仮にツナ君が「汚れたマフィアのボス」だったとしたら、汚れてる奴が誇りなんか持ち合わせているでしょうか?これを「認めようがいまいが、お前はマフィアだ」「仲間を連れている誇りぐらいはあるだろう」とか言ってくれれば筋も通ってカッコいいと思うんですが、相手を下に見る事で「精神的に対等な勝負」ができない状況に陥っている気がします。
 仮にツナ君をマフィアとして認めないとしても、「お前達はマフィアとしての誇りを失っている、だからマフィアの誇りに賭けて俺達が抹殺する」ならそこそこに筋は通ります。でも今回の敵(名前覚えてない)は、ツナ君達をどうしようもないクズと決め付けているのに、何故か自分達と同じ土俵で「誇りを賭けて」勝負してくれるのです。まあ敵は敵で弱小マフィアらしいので、自分達もクズと同等の誇りしか持ち合わせていないという自嘲的な感情を含んでいると考えられなくもないですが、そんな気分で勝っても得るものは何も無さそう……。
 で、そんな私にしてみれば「何言ってるんだこいつ」的な大将ですから、部下がすぐ後に「誇りは人それぞれだから勝負の仕方も考えよう」と言った時、自己矛盾に対する助け舟を出してるように見えてしまい、また言葉の迷路に迷い込んでしまいました。


 リボーンは最初の日常編は面白かったですし、バトル編に入ってからも時折現れる妙なセンス(溶岩風呂とか)で楽しめたんですが、今回の抗争編はどうも面白いと思えません。根本の原因は些細なすれ違いなのでしょうが、そういうのを書くには構成力がちょっと足りないんじゃないかなあと思います。たぶんオチというか真実には悲劇が待っていて、お互いにそれを背負って戦う構図になるんでしょうが、私には単なる思い込みで戦っているようにしか見えません。ボンゴレの人達はもっと自分達の歴史を知るべきだと思います。