ライト兄弟ならぬ月兄弟

 大亜門、お前は立派にやったのだ……
 そして、お前の「ジョジョを愛するという意志」は後の者達が感じ取ってくれているさ……
 大切なのは、そこなんだからな……


 …………でも……さびしいよォォォォ………、先生…………
 いつものように、ジョジョネタで笑わせてください……。待ってます……
 ……漫……画…………



 先週の方が相応しかったのかもしれませんが、今週始まった新連載もまた「ジョジョを受け継ぐ意志」を持った作家先生のようですので、敢えて。
 しかし、期待をしているかというと、実はちょっと違います。なかなか面白いとは思うんですが、まず「時を止める能力」に勝てる敵はいるのか、というバトル漫画としての難しさを感じます。睨んだモノ限定ではありますが、流体を止めたりクラフト・ワークの真似事もできるぐらいの応用力があるのなら、使い手がボケない限り負けは無いのではないかと。それともバトルは味付けで、テーマは別のところにあるのかもしれませんが、一話を見る限りではそんな風にも思えず。
 更に言えば、ジョジョそのまんますぎるという話が読みきりの頃から言われていましたが、連載になってもその様子は変わっていません。「ついでにガラスの時を止めておいた……、9秒の時点でな……そして脱出できた……。やれやれだぜ……」みたいな裏を既にかいておく流れといい、擬音の書き方といい、ギャグでやってるなら可愛いものですが、バトルものでモロに影響を受けている事が分かるのはいかがなものかと。例え面白くても「ジョジョそのまんまで面白くない」と比較してしまいます。どう足掻いても、それが「似せ物」だとしたら「本物」には敵いませんから。
 巻末コメントから察するに、荒木先生ご本人とも関係があるようで、ひょっとしたらアシスタントなのかもしれませんが、それでも似ている事はマイナス評価になる気もします。確かに最近のジャンプはハンター×ハンターが休載連続一周年という記録を更新し続けており、デスノート以降頭脳戦や奇抜な戦いを軸にした漫画が不足していますが、ジョジョっぽいのを読むぐらいならジョジョを読みたいですよ……と、そんな感じのファンの愚痴です。
 それ以外では「K都(京都ですねこれは)」には妖怪の類が昔からいて、それを排除する役目がどうのとか、まあありきたりなストーリーです。勇者学やバレーボール使いの方が意外性があります。漫画として面白いかは別にして。敢えて言えば、何故京都にカトブレパスなのかというミスマッチでしょうか。妖怪とアフリカの幻獣を同列に扱うとしたら、西洋の悪魔や宇宙人の類も出るべきだと思います。魔法使いとかマヤの神様とか、ソッチ系でもいいです。
 更に、ヒロインとは家が隣同士だったとかを見ると、これはジャンプよりもマガジンに行くべきだったのではないかと思います。ベタな設定を貫くなら、あちらの方が良いと私は勝手に考えています。それに、キャラの画風もどことなくマガジンっぽくありません?
 とまあ諸々考えて、期待度で言えば10点満点中6点ぐらいでしょうか。漫画として面白ければ、多少「○○に似てる」という意見は雲散霧消しますし、たまにはこういうストレートな漫画だって読みたいですしね。


 以下かんたん感想。
 ジャガー。「ドゲジスト」に大爆笑してしまいました。うすた先生は迷単語をサラッと書くから危ないんだ……。
 テニス。跡部様の髪は結局どうなったんでしょうか。
 ワンピース。ゾンビの弱点は塩。それは「海の力」だから。って事は、能力者になったら肉が食えなくなるんでしょうか。
 うさぎ。涙流しながらも頑張るごっちん、ホント良い男ですよね。