結局財宝はどうなったんだ

 20話、消えたミセス・アロー。極寒のホワイトランド星が舞台になっていますが、それは違いますよー。ホワイトランドは水晶の惑星ですよー……と、突っ込んでもしょうがないですね。それに、F-ZEROファルコン伝説に水晶の惑星なんてファンタスティックな設定は全然似合いません。ビッグブルーも出てきませんし、こんな爽やかな惑星はいらないのかもしれません。
 そういえば、今回ぐらいからだったでしょうか、ファルコンの登場シーンでビッグブルーのBGMが流れていました。確かに原作にはキャラクタのテーマは無かったので(GXはプレイしていないので、ひょっとしたらあるかもしれませんが)、F-ZEROの中での名曲をファルコンに持ってくるのはなかなか良いなと思いました。
 ちなみに、私は初代のデスウインドやサイレンスが好きです。ていうか、初代は軒並み好きです。デスウインドの低音バリバリ感とかが惑星の雰囲気にピッタリでしたし、SFC独特の機械っぽさを残した音が未来的な世界観を作っていたんじゃないかと。どこか寂しいブルースも感じられ、ストイックにタイムを削るプレイヤーには沁みるんですよ。Xとかも好きなんですが、ちょっとロックで派手になりすぎてるかなあと。世界観との融合度は高いんですがね。
 勿論、ファルコン伝説やCLIMAXも好きです。アニメ版だって名曲揃ってますし、サントラが欲しいなあ。


 本編の話をしましょうか。
 スーパー・アローがまたまた大活躍の回です。今回はもう、ハニーとの絆まで描いてくれて大満足ですよ。こういう「かなりアホだけど決める時は決める」というキャラ、そしてその関係はグッと来ます。
 今回は特に演出が光っていました。ファルコンハウスにやってきてポーズを決め、リュウ君に抱き付いてキラリ、回想では氷漬けでポーズ取ってるし、いざシリアスになって活躍するかと思いきや、70年代的手法で負けるし……。特にあのゾーダに負けるシーンは笑いを通り越して、懐かしさを感じてしまいました。今時こんな演出アリか!と。
 ゾーダの側も地味に面白かったです。ダークソルジャーが人間味たっぷりに喋ったりするのもそうなのですが、ゾーダの堕ちっぷりが。財宝を隠す為に気象をいじって、結果自分達でも見失っている辺り、「戦う前から負けてるじゃん」とか思いました。しかも、谷底に突き落とされてそのまま負けたのかと思っていたら、なんだかんだで生きてて、取って付けたように現れたキャプテン・ファルコンに制裁され「悪は去った!」と言わんばかりに決められてしまって、良いとこ無し。やっぱり古典的アニメとしては、「最後は悪を倒してハッピーエンド」でしょう。
 財宝がどうなったかですが、これはアロー夫妻の事なので、どこかに寄付したのかもしれません。正義のヒーローたるアロー夫妻が着服なんてする筈がありませんし、私の推測ではこの夫妻は金持ちなので。
 次回は「ドキッ!女だらけのF-ZEROグランプリ」だそうですが、「F-ZEROは良い子の番組」らしいですよ。純粋な良い子はこんなネタ知らないと思いますが、それを平気でやるスタッフに乾杯。そうですよ。古典的アニメの王道としては、女装ネタは一度はやっておかないと。