マクラウドコーヒーを飲みながら

 正直、今日はゾルゲ先生のおかげでF-ZEROの事まで頭が回らないんですが。F-ZEROファルコン伝説は生涯で一番好きな作品ではありますが、瞬発力という点では他に譲るという事もあるわけで。
 33話、ジェームズ マクラウドは正にそんな「落ち着いた話」でした(無理矢理話を繋げる)。軍に捨てられ、人を信じる事を止めた男。自らのためだけに戦う孤独な男ジェームズは、高機動小隊とダークミリオンを同時に利用し、潰し合わせて勝とうとします。当然非難されますが、リュウ君だけはそんな彼を捨てませんでした。ジェームズの訓練は決して無意味ではありませんでしたし、彼自身にも壮絶な過去がありますから、通じるものがあったのでしょう。
 そして、リュウ君はジェームズを認めた上で、間違っていると言いました。ジェームズはそんなリュウ君の前から姿を消しましたが、リュウ君の存在と意見を認めました。これから彼がどうなるのかは分かりませんが、二人は同じテイストのコーヒーで繋がっているのでしょう。リュウ君にとっては丁度良い、しかしジェームズにとっては甘いコーヒーで。
 ……なんて、ちょっとノリノリで書いてしまいました(上手いかどうかは別として)。しかしこの話、全エピソードの中でもかなり好きな部類なもので、つい気合いを入れてしまいます。寝不足でテンションがおかしいせいもあると思います。
 14話でも書きましたが、F-ZEROファルコン伝説というのは本当に「古き良き作品」です。奇をてらってはいないけど、今時これほど正直な話をストレートに描けるアニメはそうそう無いと思います。
 この33話もそれで、話そのものはそれほど珍しいものではありません。「人を信じなくなった男を、主人公が真っ向からぶつかって変える」なんて、誰でも考え付く話です。でも、こういう話を恥ずかしげもなくさらりと描いているという、その姿勢に惚れ直しましたよ。
 あと、小道具として登場しているコーヒーですが、前回の予告にそれがちゃんと入っていたのも面白かったです。ただの漫才に思えて、実は予告になっているというやり方は、非常に上手いと思いました。