高機動警察F-ZEROW第三十七話「死神に戻るジャック」

 いつになったら「ハヤテのごとく!」でF-ZEROファルコン伝説のアオリが使われますかね。
 ちなみに、「キミの心に、ブーストファイア!」はこの書き方が一応公式だと思います。ゲーム版の広告にこの形で書かれていましたから。


 忘れた頃にジャック、忘れた頃にマイケルチェーン、忘れた頃にババ、そして忘れた頃にオカマ、忘れた頃に暴走族と、黒歴史を満載したような37話「死神ジャック レビン」です。
 カードe+によりますと、ジャックは元ストリートミュージシャン兼暴走族です。どっちの設定も消えているものだとばかり思っていたのですが、どうやらそうではなかったようで。よく考えれば、なんの実績も無い三枚目がアイドルになんてなれるわけがありませんから、案外ストリートミュージシャンという設定も生きているのかもしれません。
 そして今回のポイントは暴走族。かつては「雷鳴の死神」と呼ばれていた伝説の男だったというのです。全く想像が付きません。実際当時の格好とは全然似ていませんし。しかしこれは過去との決別の為に、意図的にスタイルを変えたと見るべきでしょう。また、仮にも警察組織に入るのですから暴走族の格好を残していてはまずいという事情もあったのかもしれません。じゃああのぶっ壊れた髪型はどうなんだという意見は……、知りません。
 そして、雷鳴の死神の名を騙って悪事を働くマイケルチェーンですが、こっちはこっちで全然違います。ヘルメットを被って顔を隠しているのですが、まるでケンシロウに対するジャギ、緋村剣心に対する比留間伍兵衛ぐらいの違和感があります。仮面ライダーに対するショッカーライダーでさえもうちょっとまともでしたし、ブラッドファルコンに至っては別キャラになるほどの個性を持っていました(奴は元々騙るのが目的ではありませんが)。まあ、元々の雷鳴の死神も存在が微妙なものですから、騙るにはこの程度で良いのでしょうね。
 そして、本当の決着の為に、ジャックは(年甲斐も無く)封印していた死神の姿となって、マイケルチェーンに勝負を挑みます。暴走族には欠かせない、YOKOHAMAでも大流行のチキンレースで勝負し、やがては殴り合い。ベタベタですよ。だがそれがいい
 そして足場が崩れたところを、ジョディに助けられます。かつて死神だった頃に助けられたのと同じように。ジョディがジャックの心情をどの程度知っているのかは分かりませんが、二人の信頼関係を見た気がします。ジャックの恋心が成熟するかどうかはまた別問題なのがちょっと悲しいですが。
 こうして見ると、過去のエピソードが描かれている(匂わせる)キャラは多いですが、その心情はあまり描かれていませんよね。メインキャラであるリュウ君や、過去そのものがキャラクターとなっているシルバーやジェームズなどはよく分かるのですが。この辺りはやはり「過去は過去、今は今」というスタンスがあるのでしょうか。


 全然話は変わりますが、オクトマンはGXによると世界中のタコを救うのが目的だとか言っていましたが、アニメ版では仲間がたこ焼きを食べています。そして小山高生さん曰く、共食いではないらしいです。両方の設定を鵜呑みにするわけではありませんが、一応整合性は取れていますので、ひょっとすると、オクトマンは故郷の為に葛藤しつつ戦いながら、実は故郷の仲間にも言えない目的を持っている孤独なパイロットなのかもしれません。
 なんだか、ますます好きになってしまいました。なんだか応援したいじゃないですか。