もえたん7話「狙われた学園祭」

 実質二週間振りで、随分溜まってました。10分前にはテレビを点けて、音量を適度に調節、周囲の雑音を消して万全の状態で向かいます。……さすがに入れ込みすぎな気もしてきました。回りのアニメはヘナチョコばかりです。もえたんは愛と勇気の物語です。
 学園祭という事で、「幽霊喫茶」なるいかにもな出し物を計画するいんくちゃん達。……あずまんが大王でも言われていましたが、あんまり面白くなさそうです。アニマル喫茶ぐらいはっちゃけたら、それはそれで引きますが、まあ高校生らしいグダグダっぽくて良しとしましょう。
 いんくちゃんは勿論この機会にナオ君と急接近しようとします。しかし、「休憩時間に学園を回る」のではなく「暗闇を利用してこけて、受け止めてもらって……」という70年代的手法を考えているようでは、あまり効果は期待できそうにありません。直接誘うのが恥ずかしいのかもしれませんが、狙ってこけるのも難易度高いと思いますよ。
 そして当日、九尾の狐のコスプレ(というか着ぐるみ)をして呼び込みをするすみちゃんですが、やたらお洒落な格好の瑠璃子さんに「幽霊じゃなくて妖怪だ」というお約束のツッコミをされます。更に入っていって店員を逆に驚かせるという大活躍を働きますが、やっぱりこの喫茶店は落ち着けそうにありません。
 いんくちゃんは計画通りにナオ君にモーションをかけますが、やはりこける程度でドラマが生まれる筈もなく、しょうがないので休憩に出て行きました。外ではナオ君の妹の澪ちゃんが種割れならぬスイカ割れして射的に挑戦していました。この辺りの演出は正直繰り返しでくどかったのですが、最後に意味不明な大爆発をしてくれたので許します。自分でも意味不明な文章ですが、実際意味不明でしたし。
 それを見ていたいんくちゃんのママも某赤い彗星の如き台詞を発しますが、これはママがソッチ系の人間なのではなく、澪ちゃんの固有結界に取り込まれた結果だと思います。まあそれはそれとして、そこにいんくちゃんがやってきて小学生っぽいやり取りをして……と、笑いどころなのでしょうが微笑ましいと思ってしまった私は気が狂ってると思います。
 そして場面は人気アイドル白鳥ありすのステージへ。……先に書いてしまいますが、結局ありすちゃんは何故アイドルをやっているんでしょう?今回もその本質は解けませんでしたし、趣味でしょうか?あるいは、あーくんにあらかじめ認識してもらう為の手っ取り早い手段を考えたらそうなったんでしょうか?
 ありすちゃんのファンの最前列には、例によって岩田親父がいました。いんくちゃんには「爆発したおじさん」と認識されているのがヤバすぎます。例によってあーくんと謎の会合を果たし、第二の故郷である地球を守る戦いはあーくんに託され、爆発する岩田親父……ではなく、ありすちゃんに狂ってました。ホント、何がしたいんだ?この人は。……どこぞの雑誌を立ち読みした時にもえたんのサイドストーリーが描かれていたのですが、そこでは岩田親父は魔法世界側の人間だと明記してありました。ダンディだって関係者なのは間違い無いでしょうし、ひょっとして魔法世界って暇人ばかりなのでしょうか?(ありすちゃん含む)
 そして、ありすちゃんの魔法によって周囲の人々が人質になって(なんとかいう「封絶」空間です)、Aパートは終了。


 ふたりはもえたんドッカ〜ン!という事でBパート。アリス曰く「あーくんを三つのトラップで試す」らしいです。とりあえず校舎に行くと、ナオ君とスミがいました。スミは例によって敵対心で襲いかかってくるのかと思いきや、ナオ君が「偽者じゃないか」とか言っているので、「本人なら分かるはずだ」的質問をぶつけます。
 しかし、スミは全てに正解。偽者ではなかったようです。本物の偽者は、「ぱすてるンク先生」を「いんく」と呼んだナオ君の方でした。それを見抜いたあーくん、第一関門はクリアです(忘れがちですが、今回の主役はあーくんです)。どうでもいいのですが、もしナオ君が本物だったとしたら、インク先生正体思いっきりばらしてる事になってたんですが……。
 続いて教室に入ると、岩田親父がカップ焼きそばを食べていました。「ストーリーに関係無い」とあーくんは言いますが、どうやら関係あった模様。ヤキソバンのようなUFO仮面に変身して襲いかかってきます。「焼きそば触手プレイ」は新しすぎると思います。これでソースビームをぶっかけてこなかったのは最後の良心という奴でしょう。
 当然のように捕まった魔法少女二人に対し、あーくんはかーくんとの連携で親父を倒します。あーくんがくちばしで突っついて、かーくんがゴルディオンハンマー……じゃなかったピコピコハンマーで「光になれー!」と突っ込み、更に二人の力を込めた一撃により、親父は「最高だっぜ!」と言いながら消えていくのでした。いわゆる声優ネタですね。もう一ついえば、かーくんの持ってるピコピコハンマーは、ED「スキップ!」の初回版スリーブジャケットで描かれていたのと同じだと思います。サラッと流していますが、この辺り大爆笑して見ていました。
 さて、トラップは全部で三つ。一つ目は誰が偽者かを見破る「疑心」、二つ目はかーくんとの「絆」。そして三つ目は……。何かに気づいたあーくんは突然触手ビームを放ち、インク先生を縛り上げます。部屋に入った時に暗闇を怖がらず落ち着いていたインク先生は偽者だと言うのです。……普通に縛るだけで良いのに、触手プレイっぽくするのは趣味と実益を兼ねていると考えて宜しいですか?
 三つ目は「信頼」。成り行きとはいえ、自分で契約して魔法少女にしたいんくちゃんの行動の矛盾を突けなくて、何が信頼でしょうか。まるで「見た目は子供、頭脳は大人」のバーロー並みの推理力です。かーくんもびっくりさ。
 観念してアリスが出てきますが、既にタイムオーバーだとか。しかしあーくんは「アリスの事もまた、信頼している」と言いました(信頼してるからといってタイムオーバーを許してくれるんでしょうか?)。あーくんとしては単なるかまかけだったのですが、アリスは何か思うところがあった模様。何もせずに引き上げていきましたとさ。


 さて、今回はいつも通り面白かった……と言いたいところですが、少々ちぐはぐに思えました。特にAパートなど、微妙な繰り返しシーンで尺を稼いでいるという感じで、せっかくのシナリオを殺している風に思えました。Bパートはそこそこに面白いのですが、Aパートの滑り出しが失敗しているおかげでギャグとシリアスの緩急に付いて行きにくくなっているように感じます。あーくんのバーロー推理も少々くどかったですし、あーくんがロリコン以外では真面目キャラだと分かっていても、インク先生縛り上げは少々唐突でした。
 聞けば、6話はエロ過ぎたのではなく、作画がおっつかなかったからとか。その影響が7話にも出ているのかもしれません。7話も作画に若干の癖がありました。私はあまり作画を見ない人間ですが、もえたんスタッフは一定水準を意地でも守る漢達のようですので、今回も止むを得ないのかもしれませんね。
 それでも変身シーンだけは、ギリギリショットだけは!削らない男気に惚れ直しました。
 次回はToLOVEる……じゃなくて「トラブル」だそうです。これはもう、ToLOVEるな展開を期待しておけという事でしょうか。