もえたん最終話「投げっ放しジャーマン」

 もう、好きにしてくれ……(笑)


 いよいよ受験となりました。皆で「萌杉大学」に行く為に頑張っていますが、里奈ちゃんはやはり成績が危ないらしく、あしたのジョーのごとく燃え尽きていました。すみちゃんも瓶底眼鏡にクラスチェンジしていて、その、下品なんですが……『勃起』してしまいましてね……。眼鏡好きな私としては久しぶりの勉三さん眼鏡に大興奮でしたよ。
 すみちゃんは図書館で勉強しています。「フォワード」とか「サイドバック」とか言っていますが、最近の受験はサッカーも勉強しなきゃいけないんでしょうかね。何故かぴょん吉が顔出してますし、相変わらずのカオス展開です。
 勉強の手伝いに来たいんくちゃんに対しては友情を感じてはいるものの、やはり弱みを見せてはならぬという少々の意地により、「受験とは所詮自分との戦い」と言い放ちます。しかしまあ、どうしてもと言うなら……と続けようとしたところで、天然ないんくちゃんは感動して行ってしまいました。走り去る足が昔の漫画のごとくクルクルしてたのがなんだか懐かしかったです。
 その後、いんくちゃんはナオ君と話しますが、そこでナオ君はいんくちゃんの姿に、今まで教えてくれた先生の影を見つけます。……今まで気づいてなかったんかい!1000ガバス損した!
 皆、受験シーズンという事で、静かに物語が進んでいきます。しかし本屋に寄った麗美ちゃんと里奈ちゃん、「ハヤテのような!?」がプッシュされていたり、POP先生のサイン会に長谷見先生も来るとか、かなりオタク向けに特化した書店で参考書を買うのは、ある意味蛮勇ではないでしょうか。一方すみちゃんは自宅でスリッパ片手の瑠璃子さんを傍らに睡魔……じゃなくて勉強と戦いますが、さり気に参考書の中に「萌え単」があります。ナオ君もゲームやPCに「封印」を施して、いんくちゃんも風呂の中にも参考書を持ち込み、あーくんはそれを静かに見守ります。声を出したら気づかれてしまいますからね。
 一方、ボイボイ通りは旗がケロロ軍曹っぽいものに変わっており、コンボイは緑に赤顔に変わっていました。そしてコルゲンコーワのマスコットみたいなぴょん吉の近くで、久しぶりの銭形警官がため息を付きます。そう、ずっと追っていたダンディが姿を消してしまったのですから、心にぽっかりと穴が開いてしまったのです。
 そして、ありすちゃんのコンサート(確かに前時代的な曲調です。ちなみに追っかけに岩田親父がいます)をテレビで観ている澪ちゃんのところに、再びぱすてるインク先生がやってきました。一方すみちゃんも真面目に勉強しているかと思いきや、瓶底眼鏡の下で舟を漕いでいました。瑠璃子さんが叩き起こすと、「戦略装甲騎兵団、特殊任務班X-1が攻めてきたの!?」とかお約束の寝ボケをかましますが、これの元ネタは装甲騎兵ボトムズのレッドショルダー隊(正式名称、第24メルキア方面軍戦略機甲兵団特殊任務班X-1)ですね。微妙に変えてるのはなんででしょう。記憶だけでホンを書いたんでしょうか。
 瑠璃子さんには例によってブッ叩かれるものの、「頑張ってくださいね!」と激励して出て行きました。なんだかんだで瑠璃子さんも良いキャラですよねえ。そして「勉強が分からないならてんぺらスミになって〜」という事で変身(コスプレ)しようとしますが、鼻血を出したかーくんに「えっち」とか言ってますよ。なんかこう、その、下品なんですが……『勃起』してしまいましてね……。すみちゃんって可愛いですよね。
 テレビからスキップ!が流れる中にてんぺらスミ見参ってわけで、ナオ君の下に役に立たない先生がやってきました。早速授業で、「特典を変えただけで中身が一緒なんてメーカーの陰謀以外の何物でもない」ですって。曲芸商法とか、そういうのでしょうかね。いえ、どことは言いませんが。そんなわけで、あーくんとかーくんはそんな風景を眺めたりエロい雑誌を眺めたりして、夜は更けていくのでした。
 それからも、雪が降って滑る地面にいんくちゃんといんくママが揃ってずっこけたり、先生のエロいボディに教えてもらっていた眼鏡少年が反応したり、いんくちゃんが笑うのを見て「しょうがないなあ」という感じで笑うすみちゃんとか、いろいろと細かい描写を越えて、とうとう受験が始まりました。大学の玄関近くにメイドがつっ立っていましたが、見なかった方向で、Aパート終了。


 そしてBパート。すっかり桜の季節となりました。麗美ちゃんも里奈ちゃんも大学に合格したようです。ありすちゃんも新曲が好調なだけでなく、「笑顔」がある人間界の素晴らしさを噛み締めていました。……なんか時間が飛んでますけど、そんなものはこれから始まる最後のデウスエクスマキナ(超展開、どんでん返し)の予兆に過ぎなかったのです……。
 ボイボイ通りのマスコットは赤いコンボイちびまる子ちゃんに変わっていました。まあそんな事はどうでもよくて、あーくんが普通に街を歩いています。それを見つめるかーくん、電柱の張り紙には鋼鉄神ジーグ(制作が同じアクタス)が描いてあったり、八百屋にぽてまよのポスターがあったりしますが、これもまだマシです。(そういえば、商店街のマークなのか分かりませんが、同じ形のマークが幾つか見当たりました)
 あーくん、街を歩くだけじゃなく、街の人々と普通に馴染んでいます。普通に会話してます。噂になってます。「よしてくれよ、俺はただのアヒルだぜ?」とか言っちゃってます。女子高生には可愛がられています。アクタスは制作進行を募集しています……ってこれはさっきの張り紙の続きです。
 そしてあーくんの向かう先は、「元気の家」。いつぞやの音無響子さん似の人が管理してる幼稚園とは違う、保育所でした。あーくんは早速子供達に囲まれていますが、奥から出てきたのは何故か病を患った岩田親父。青い髪の女の人が「お父さん」とか呼んでますし、段々とカオスになってきました。
 いかにもな頑固親父に対して、「言われなくても出て行ってやるよ」とあーくんは出て行ってしまいました。「せいせいするわ」と毒づく岩田親父の前に、あーくんが残していったもの、それは岩田親父への薬でした。「こんなもん、飲めるかよ……!」と号泣する親父。なんという感動のストーリーでしょうか。……ただ、こんな展開は今まで全くありませんでしたが。かーくんだってそりゃ突っ込みますよ。
 ちなみにこの保育所、落ちてる漫画が「風魔の小次郎」「リングにかけろ」「男坂」「B'T X」などの車田正美作品であるとか、置いてある飲み物がジョルトコーラにタブクリア(共に日本では一時期しか生産してないマイナーコーラ)など、懐かしすぎるラインナップです。最終話だからって好き放題すぎますよ。
 夕方、銭形のとっつぁん警官は公園でダンディの事を思い出していました。「お前のいなくなった街は確かに平和になったかもしれん。だが私の心は……」って、別に悪い事してないような……。元々の原因が不明なまま最後までやってるから、もう慣れましたが。
 しかし、そこに現れたのはダンディ!思わず涙を流す警官ですが、再び追跡が始まります。しかし、例によって角を曲がったところで消えてしまいました。代わりにいたのは、いんくちゃんの高校の制服を着た澪ちゃんでした。「ギザカワユス……」ですか。いんくちゃんには反応しなかったのに、澪ちゃんぐらいの年齢なら良いんですね。
 ダンディはどこに行ったのでしょうか?答えは、なんと澪ちゃんの足元に。ダンディな犬「だーくん」となって「パンチラって英語でなんて言うのか超気になる」ですって。澪ちゃんがだーくんを踏んづけていると、そこに現れたのは新たな魔法少女、マジカルシズク!(ちなみにシズクのデザインは白スクベースは変わりませんが、超ミニのスカートっぽいのと変身ベルトっぽいのが付属しています。杖は熊)ああもう、なんだか分かりません。
 アホっぽい話し方の上にドジッ子なシズクに、澪ちゃんは呆れています。何度か対峙していたようで……。しかしその隙を付いて、澪ちゃんもマジカルミオに変身!ちゃんとバンクっぽい作画まで用意して、どこまでやる気ですか。
 マジカルミオのデザインも白スクベースですが、脛にガイキングっぽい意匠が付いていたり、肩がゴージャスな貴族のアレとマサルさんの輪っかになっていたりと、どことなくメカっぽさやカッコよさが感じられます。色使いも赤等を使って若干派手になっており、髪の色は金(と、帽子のピンク)。杖はマジカル・ヒマワリと同じく向日葵をモチーフにしています。だーくんも涎と鼻血のダブルコンボで、変身後にふっ飛ばされました。カメラに激突して割れてます。
 そして、シズクがけしかけてきたのは、『アニメでは「あーくん一人いれば十分」という理由で消されていた、原作のぺんくんとむにさん』でした。だーくん、そこまで言っちゃうんですか。そしてだーくんの必殺技でドロンボーのごとく爆死していきました。何しに来たんでしょう。そしてシズクも退散、「また学校で」だそうです。…………伏線?何それ食えんの?ってぐらいの超展開でした。
 そして夜、すみちゃんは相変わらず英語がダメみたいですが、瑠璃子さんは叩きませんでした。ただ毛布をかけてあげています。そんなわけで、ようやくエピローグ。
 いんくちゃんとナオ君の関係は、いんくちゃんの目標通りではありませんが、少しずつ進展しているようです。いんくちゃん自身は「見た目小学生の高校生」から「見た目小学生の大学生」になっただけで、全然変わっていませんが。髪型がなのはさんみたくサイドポニーに変わっていますが。ナオ君は結局ぱすてるインクの正体には気づいてない、とはいんくちゃんの弁ですが、まあこれはたぶん気づいててわざととぼけてるんでしょうね。そんなわけで、またこけてパンツ丸出ししながらも、めでたしめでたし。最後の最期、本当に細かいところですが、いんくちゃんが一瞬迷うように手を動かして、結局ナオ君と手を繋ぐのが印象的でした。
 最後のもえたんコーナーは、「もえたんのアフレコは朝10時からやってます。正直眠いです」と、「え、もう一本やんの!?」「ROBO、すか……」の張り紙。……これは期待して良いんですね!?そうですね!?答えは聞いていません!


 はあ、終わりました。ここ三ヶ月、すっごく楽しかったです。F-ZEROの事を忘れるほどに。
 まとめをやりたいところですが、今日はまあここまで。