ひどい無駄遣いを観た

 今日のヤッターマンのお話。歴代三悪が登場する(きらめきマンは忘れられてるけど、まあこれはしゃあない)。それだけ。


 ……あそこまでひどいと、何かあったのかと疑いたくなります。脚本家を始めとしたスタッフ全員が洗脳でもされていたのでしょうか?真剣に心配です。
 三悪チームが何をするかと問えば、野球対決。ヤッターマンで野球と言うと80話のゾロメカ対決を思い出しますが、こっちは生身。んで、対決するは少年野球チームで、その名も「オージーズ」。「〜王子」の愛称を持つ顔の濃ゆい少年達のチームです。
 なんていうか、今更「王子」は無いだろうと思います。ハンカチ王子さんは2006年の話ですし、本人がもうハンカチを止めてるので(マスコミがうざったかったからじゃないと思いたい)、時代遅れもいいところです。ていうか、12月に甲子園の話というのもある意味すごい。
 そして、私はまあそこそこのボカンファンなわけですが、そういう贔屓目とかを鑑みても、今回の歴代三悪の扱いは酷いと思います。全員が登場しないのはしょうがないとして(きらめきマンを抜いても21人は多すぎます)、顔見せに登場しただけで、台詞すらまともにありませんでした。野球チームで活躍するのかと思いきや、頑張ってるのはピッチャーのボヤッキーだけで(ボヤッキーはキャッチャーだろ巨人の星的に考えて……w)、背景にすら満足に映らない状態。せっかく皆で協力した巨大メカもいつものメカ戦で負けました。あ、でもメカ戦はちょっと良かったです。ゾロメカが「ゾロゾロ」してて、やられメカの特徴を突いた攻撃でしたし。
 本当、何を思ってこんなお話を書いたんでしょうか?「12月に甲子園」「今更感の強い『王子』ネタ」「歴代三悪がチームの穴埋めですらない」等など……。恐らく、「歴代三悪を出したい」という提案の下に今回のお話が作られたんだと思いますが、それはかの「タイムボカン王道復古」でもかなり無茶が見えるという、相当の脚本力のいる仕事です。それで、「まとめて出す理由」に「野球」を持ってきて、「野球と言えば王子だろ」のような大雑把な感覚で話が作られて、いつの間にか王子のキャラ紹介の方が気合入っていたりして(悪役賛美するわけでもありませんが、せっかくの歴代三悪なんだからそこは立てるべきでは……)、結果的に見ると「三悪いらねえじゃん」という体たらくになったんじゃないかなーと勝手に妄想しておきます。あと、あの物真似解説は必要だったのでしょうか?「麻生総理=秋葉」とかいくらなんでもテンプレすぎやしませんか?
 まあはっきり言うと、普段アニメに対して怒らない私でもこれは顔をしかめるという事です。ボカンはそりゃ好きですけど、リメイク版は作風を似せる事を意識していないようなので、ヤッターマンで多少ぞんざいな扱いを受けてもまあ「それはそれ」と割り切っていたんですが、それでもやっぱり「これはひどい」。最初観た時は「おお、そういやスカドンだけ顔が違ったなあ」とか「野球ネタって事はコスイネンが活躍するのか?」とか期待に胸を膨らませていましたが、後半パートではもう、スネ夫のAAみたいに気持ちがしぼんでいました。もうやだこのアニメ。


 あと個人的に、野球勝負のところはボヤッキーも真面目にやってほしかったかなーとか思う私であります。ゾロメカとかは結構真面目に勝負していたわけですし、「戦い」ではなく「ルールに則った勝負」であるうちは反則は控え目にあってほしかった、にゃー。「インチキな悪役でありながら妙なところで真面目」だからこそ三悪は魅力的なわけですし。