……夢を、夢を見ていたんだ……

 夢の中の私は子供で、優しい感じのお兄さんと一緒に宇宙への旅に出る、というようなシチュエーションでした。昔ながらのSFアニメの、それも開拓ものみたいな感じでして、光速で宇宙を旅する技術が確立しているので、それで別の銀河系へ少数のチームで出発する前夜、といった夢でした。
 何故そういう話を日記に書くのか。敢えて言えば、そのお兄さんの声が、今は亡き名優富山敬さんだった事でしょうか。あの人の優しい声というのは本当に好きでして(だからボカンでも初代とイタダキマンの、子供向けっぽいナレーションが好きです)、私はさながら豪さんに憧れるランちゃんかハル坊かって感じでした。そういう夢を見るのは、根っこの部分ではいつまでも子供という事なんですかねえ。
 そしてもう一つ印象的だったのが、光速で宇宙を旅すると、当然時間の流れから外れてしまい、地球に帰ってきた頃にはウラシマ効果でどうの、という状況なのですが、どうもその豪さん(仮名)は目的地に着いてからたった一人で周辺の調査のために残る予定だったのです。豪さんを残して地球に帰る私達から見れば、地球とも豪さんとも違う時間の住人になってしまう、豪さんと二度と会えなくなるかもしれない……という現象の不思議さを、私達はそのまま受け入れていたのです。
 夢は、宇宙船に乗り込んでイザ出発、という辺りで終わりました。結局、豪さんはそのまま孤独に宇宙の果てで生涯を終えるのか、それとも調査を終えて、少しだけ遅れて私達と一緒に地球に戻るコースに入るのか、分からず仕舞いでした。


 この夢の内容は当然穴だらけですが、こういう宇宙旅行って不思議ですよね。時間の早さとか、何故か受け入れてしまっている私も、なんだか昔のSFアニメみたいでした。
 SF好きとしては怖いと思いつつも、やっぱり宇宙に旅立ってみたいですね。