アポロチェンジ!

 偉なる組織ショッカーの幹部「アポロガイスト」。大が多すぎる辺りが絶妙に昭和だと思います。ディケイドのBlack編はこの他にも昭和テイスト溢れる構成になっていて、子供がついてこれないと思うのですが、大丈夫なんでしょうか。でも、「君のそのまっすぐな瞳を信じよう」とか、まさしく正統派ヒーローの台詞ですよね。平成ライダー的には全然信用できないはずなのに、問答無用で信じてしまいます。カッコいい。


 最近、時間的余裕が出てきたので、PSP初音ミクをちょこっとずつやってます。エディットやミクルームで自由に曲を入れられるというので、とりあえず国際映画社関係を全曲入れておきました。「カーメンカーメン」が流れるミクルームとか、なかなかにカオスで良いですよ。後は星影のララバイは曲としても良いですが、BGMとしても実に良い雰囲気を出してくれます。
 しかしこの「Project DIVA」を触っていて思ったのですが、これはゲームというよりファンディスクに近いイメージがありますね。「初音ミク」という架空のアイドルを用いたリズムアクションであったり、あるいはそれこそアイマス的にステージPVを作れるゲームでもあったりするわけですが、使われている曲や絵のほとんどがニコニコ動画等で初音ミクを用いた動画のそれ、要するにユーザー発のものなわけでして、そういうものの集大成として「Project DIVA」があるように思います。私自身はVOCALOIDはたまに動画を観る程度なんですが、このソフトからは『「初音ミク」というソフトを遊んでくれてありがとう。お礼にちょっとしたゲームを作ってみたよ』といった気持ちが伝わってきた気がします。
 初音ミクというキャラクターは、音楽関連以外には年齢と身長体重ぐらいしか設定が作られておらず、このゲームでもそれに倣って、そのビジュアルを活かしたコスプレはしても、ストーリー性は極力排除されています。物語は、歌とPVの中で作られて、それ以外には無いのです(ストーリー的な盛り上がりを期待してプレイすると痛い目を見ます)。よってゲーム的には非常にシンプルなリズムアクションものであり、昔ながらのアーケードモードだけというか、ひたすらにハイスコアを目指すタイプの人にはオススメできると思います。しかし、「初音ミクの消失」とかNORMALでもクリア不能な難易度だと思うんですけど……。
 しかし、このゲームは本当に「それだけ」です。ミク萌えの人はキャラゲーとして、映像いじりが好きな人はエディットモードで、あるいは私のようなストイックなスコアアタッカーぐらいにしか遊べないと思います。かつて初音ミクが発売した時、話題性だけでDTMの知識も無いのに買って後悔した人がいたという話がありましたが、このゲームもそれと同じ空気を感じます。萌えキャラっぽい外見ですが、中身は硬派という、VOCALOIDの本質を受け継いでいます。本当に「初音ミクのファンディスク」でしかないのです。
 ではファンディスクとしてはどうでしょうか。映像面はPSPなのでちょっと残念な画質と思う人もいるかもしれませんが、PSPメモリースティックなので簡単に曲を入れる事ができますし、エディットデータもネットですぐ受け渡しができるという「手軽さ」には代えられないと思います。元の初音ミクニコニコ動画等での交流が大きかったですし、これは正しい作りだと思います。ミクのキャラクター面では、コスプレ等の衣装類が非常に多彩で、全部入手するにはかなりの手間なのがちょっと辛いですが、こちらも十分だと思います。エディットは……まだ触ってないのでパス。聞いた話では背景をブルーバックにする事もできるようで、アイマス界隈に波及するんじゃね?とかいう意見もあったとか無かったとか。
 しかし個人的に残念なのはミクルーム。ミクが普段生活してる部屋のようで、でもミクにはキャラクターがほとんど決められていないので、必然的にパッとしない空間になっているような感じです。カメラもあんまり動かせませんし(パンツ対策?)、置物を替えてもミクの反応が変わるわけでもなく、せっかく亜空大作戦のテーマでカオスな雰囲気を作っても外に出たらセットした曲が戻っちゃいますし。ゴリラ!ゴリラ!ゴリラ!スラング〜〜〜ル!!……端的に言えば、ボケッと眺めて「ミクかわいいよミク」と言える人でないと意味がありません。まあミクはかわいいと思いますけど。良い色ですし、これでツインテールがあんなにでかくなければかなり好みの外見なんですけど。


 とりあえず、全部の曲をクリアすればエンディングが見られるようですし、曲を全部出して、衣装が増えてきたらエディットでいじってみようかと思います。曲は……風野君に倣って山本正之縛りで。あーでも私のPSPって1000でした。PCに出力できませんね。データだけ作ってそこらに流しましょうか。