アイドルマスター殺人事件

 ミシシッピーといい伯爵令嬢誘拐事件といい、クソゲーの音楽は妙に耳に残ってしまうから不思議です。しかもクソ音楽なのに。……とここで気付いたのですが、王宮の秘宝テンションの音楽は全く思い出せません。あのゲームは何も印象に残らない。ノットトレジャーハンターでさえ音楽と「声:池田秀一」は未だに覚えているというのに。
 あ、マイリストコメントの話です。
D
 ていうかね、ミシシッピー殺人事件ってアクションゲームじゃないからね。たぶん。


 今回は第04話。03話までで亜美、真美、美希のメイン?三人のエピソードを書いて、05話でもう一つのメインであるDS組初登場のエピソードを書く、その間となるお話です。それを意識してか、内容は765プロ全体の話と、おまけ教室では876プロの前日談。画面構成も超力ロボガラッと変えて、世間の主流であるビジュアルノベル(いわゆるギャルゲー)から、その原形であるサウンドノベル(いわゆるかまいたちの夜)に近い形として、画面右下には薄く「マイドルアスター」ロゴが書かれ、スタイリッシュさも演出。結果的には非常にシンプルにまとまっていますが、結構このバランスには気を使ったとの事。たまに映るアイドルが主張しすぎると文章が読みにくくなりますし、動画全体の流れも壊れてしまうし、文章が上の方に来るとコメントと被ってよくないとか、それっぽい事をほざいてやがりましたが、俺には手抜きにしか見えねえなあ、なんつって。
 普通ノベマスは誰か主役のアイドルがいるか、765プロ全体の群像劇になるものですが、このお話では雪歩がきっかけとなっているものの、人物自体がほとんど映らないという、「765プロという空間」を書いています。そしてそこに存在する異物「穴」についての話を、アイドルに対する異物である「プロデューサー」と絡めています。Pは度々異物である「穴」を否定しようという意見を出していましたが、最終的には自分が「穴」に入る事で肯定し、そして自分自身も夢を求める異物から、765プロという空間の一部になる事を決意する事でエンディングに行くという流れ。最後にオチこそ付いていますが、この構成はちょっとすごいんじゃないでしょうか。ていうか、パックマンを題材にここまでシリアスな物語が書ける時点で風野君は只者でないと思います。
 なんか柄にも無くべた褒めしてしまいましたが、これの問題点はいつも以上に「ノリ」が悪い事。コメントで「バカじゃねーのwwww」みたいなのが流れるのがニコニコ動画だと私は勝手に思っていますし、風野君もコメントもっと欲しいとか言ってましたので、こんな静かな動画は絶対ノれません。たぶん最後のオチは「これで少しぐらいはコメントしてください」という彼なりの抵抗じゃないかと思っています。シリアスよりギャグの方がコメントもらえますからね。
 あ、コメントで思い出しましたが、前回の21話のコメントで、給料の話をして生々しい小鳥さんに対して「20話で給料削られたからな」みたいなツッコミが入ってましたが、二ヶ月前の話の内容をちゃんと覚えていないとできないコメントですので、そういうのは非常にありがたいと言っておりました。基本読みきりではあるものの、少しずつ話は繋がってますからね。
 「話が繋がってる」繋がりでもう一つ。雪歩が穴を掘って気分を落ち着けるという話は、時間軸としては04話以降となる02話で出てるんですが、あそこで亜美と真美は初めてその効能を知ったような流れになっています。これって矛盾してんじゃない?と問うたところ、「実は矛盾してないよ」と返されました。なんでだろなと思ったら、04話の亜美は「間違った使用例」でしか利用していません。つまり、亜美が正しい使用例を知らないまま765プロで過ごして02話に繋がったとしたら、確かに矛盾はしていない事になります。……なんだこの無駄に細かい構成。
 あと教えてもらった小ネタ。他のアイドルに対して春香さんだけ文章の上に被ってますが、これは春香さんがフリーダムな存在であると同時に「強い」事を示しているそうです。IU決勝で響を制した件も、響が文章の下にいるのに春香さんが上にいるのはそれを端的に表している、そうです。


 オマケについては、876プロの前日談。これは特に語るような事も無い気がします。というより、そこまでが重い話だったので、軽い話で05話に繋げられれば良いんじゃないかなと彼自身が言ってました。かの部分は一日で全部考えたそうです。本当にオマケですね。
 ただ、876プロがあの三人を入れるまで何をしていたのかはちょっと気になるところなので(DSのゲームは三人同時デビューで話が進み、それ以前の876プロは一切不明。765プロは自分の担当していないアイドルの話は不明なので妄想可能)、この解釈は結構納得が行きました。なるほど、弱小も弱小なら社長があんなブラックにもなりますわな。ていうかこの動画の岡本さんは優しくて恩を大切にする人みたいですけど、絶対騙されてると思うんですよ。
 なお、BGMがパトレイバーですが、これも特に意図して設定したものでもないそうです。BGMの構成を考えて、本編がモノラルのボカンで多少地味な感じだったので、それの反対で尚且つ今まで使ってないものという程度の理由だそうで。まあとにかく、おまけは力を抜いて作られてるって事で。




 全然関係無いんですけど、今日買ってきたかみちゅ!の大全ちゅー!。宣伝担当の野村信介さんって、フジワラでいいカナの第一回に出てきたあの人だったんですね。39回でA-1 Pictures(今度アイマスのアニメも担当する会社)に出向したという。そうか、かみちゅ!の頃は新人だったんですか。いや、だからどうというわけではないんですが、あのラジオ聞いてると業界人(それも宣伝とか制作とかの地味めな役職)の動向がやけに気になってしまいます。
 読んでたら、また観返したくなっちゃったなあ。全16話でサラッと観れるしなあ。でもオーディオコメンタリー含めると倍になっちゃうからなあ。


 あ、ちなみに現在1681P。来週中には終わるかな?