黒岩よしひろ先生について考える?


 FF9のカード、先週の木曜ぐらいに終わりました(今更!)。ちなみにプレイ時間は38時間の赤色(100時間以上は赤になります)。それまでのプレイ時間と差し引いて、カードにかけた時間が大体100時間ぐらいでしょうか。戦績は見ての通り3700勝ほどですが、実はその日1時間ぐらいプレイしても全く変化しなかった場合はセーブせずに止めてたりしてたので、実質もう200戦あるいは10〜20時間ぐらいは多いと思います。
 ちなみに画像に写ってるレイスのカードは、1700Pにする過程で最後に残ったカードです。大体No.1とNo.100の両サイドから「A」にしていく感じで進めていったので、丁度真ん中ぐらいのカードが最後になったようですね。
 で、結論ですが、やっぱりクソゲーでした。まあミニゲームだしね。こんなもんでしょう。がっつりやるもんじゃありません。


 そして唐突に思い立ち、ジャンプの80年代後期から90年代頃に、主に打ち切り漫画で活躍した黒岩よしひろ先生の『変幻戦忍アスカ』を購入。復刻版の表紙のリメイクされたアスカが可愛かったからというのが一番の理由なんですが(笑)、『LIGHT WING』を読んでから、最近打ち切り漫画を買ってないことに気付いたからでもあります。
 で、「アスカ」ですが、ぶっちゃけ打ち切り漫画です。面白くありません。基本設定やストーリーラインはそこそこ面白そうですし、ヒロインは可愛いし(本編の絵柄は当然80年代流行ラインで、表紙とは違いますが画力はあります)サービスカットもコンスタントに入ってますが、如何せんそれらが全体的に洗練されてないのです。例えば一コマ辺りは良いのに流れで読むと無駄なコマが入っていてつまづいてしまったり、一話当たりの盛り上がり引いては数週間でのストーリーの波が崩れていたりと、漫画として未熟なんですね(それでも後半は成長しているのか、割と読みやすくなっています)。黒岩先生の代表作である『鬼神童子ZENKI』は原作者付きでしたから、誰か上手いパートナーが付けば売れるタイプの漫画家なのでしょう(今で言う『めだかボックス』の暁月あきら先生と同じタイプ?)。
 ただ黒岩先生はこの時期に何度も連載していて、何度も打ち切られています。打ち切り漫画が打ち切られる理由は「つまらないから」に他ならないはずなんですが、これは何故なんでしょう。お色気枠が必要だったんでしょうか。この時期は桂正和先生が『電影少女』を連載するちょっと前でして、つまり桂先生もお色気枠として認知されていた頃ぐらいでしょうか。黒岩先生は桂先生のアシだったそうですし、黒岩先生は「第二のウイングマン」ぐらいに期待をこめられていたのかもしれませんね。
 その証拠と言うのか、お色気成分をほぼ封印して少年漫画分及び「ダイナミック成分」を押し出した巨大ロボット漫画『魔神竜バリオン』はアスカより早く打ち切られています。ウイングマンが等身大の特撮ヒーローを元にしつつ女の子も可愛かったのに対し、バリオンは「ダイナミック」ですから、当時の流行には合わなかったのでしょう(私はこれも好きなんですけどね)。


 しかし、絵柄だけで見るなら「アスカ」は今でも十分読めます。時代が追いついたとでも言いましょうか、私も表紙に釣られたわけですし、最近青年誌で描いた作品も今風に洗練されていますし、やっぱり黒岩先生は忘れられるには惜しい人に思います。打ち切り漫画だからと言って、バカにしてはいけません。また、他の打ち切り漫画と違って「アスカ」だけ復刻されてるところを見ると、黒岩先生としても想い入れのあるものなのかもしれませんね。もしそうなら、復刻版の表紙の画風で「アスカ」リメイクしてくれませんか。絶対買いますよ。
 ただ心配なのは、黒岩先生は二年ぐらい前に「自分の過去の漫画が嫌い」「原稿を高く買ってほしい」「漫画家を止めて小説家になりたい」とブログに書いていました。そして改めてここ数年ほどの仕事を見てみると、今風の絵柄と言えば聞こえは良いのですが、逆に言えば「これが黒岩よしひろだ」と言えるような絵柄が見えないんですね。ジャンルや需要に合わせて画風を変えられるのはすごいことですが、それだけ不安定でもあるわけですから、やっぱり誰か原作のような協力者が必要なんじゃないかと思います。