正直観る気しないのに観ちゃう麻薬

 それがガンダムガンダムAGE。一度ガンオタになっちゃったら、もう追っかけるしかなくなります。まるで道化だよ……。


 でも実は二話でAGEビルダー?が登場してからちょっと期待度は上がってます。あの金属の丸のままから武器だのなんだのを即座に作り出すというのは、むしろガンダムというよりその手前にあるヤッターマンのビックリドッキリメカの世界ですから。かの大河原さんがデザインしたヤッターマンの数々のメカに対するオマージュとしてあのようなシステムを作り出したというのなら、私は断然支持します。きっと中盤でメカの元(インゴット)を製作途中で奪われたり、ガンダムに意思が芽生えて喋るようになり、意味も無く歌を披露したり理不尽な怒りを敵にぶつけたりするんですよ。
 実際あのビックリドッキリメカはかなり反則的な能力なので、あの設定を殺さずに面白くするなら、三悪のような「毎回負けるけどどこか憎めない悪役」を登場させれば大丈夫でしょう(ガンダムシリーズでもコーラサワーという前例があるので割とすんなり馴染めるはずです)。今のところは敵が木星蜥蜴でしかないので(もしくはGの影忍?)、早めに敵の正体を暴いちゃった方が良いと思います。


 そんなことよりユニコーンの話でもしましょう。
 4話の映像が一部公開され、まさかのジュアッグ大活躍です。そのことで友人と盛り上がっていたのですが、その時友人からこんな一言が。
「ジュアッグの口(鼻?)って何のためにあるの?可愛さアピール?」
 さて、なんでしょう。プラモの解説文等では「象の鼻のようなノズルがある」とだけ書かれており、これがどのような機能を持っているのかは特に書かれていません。二人して悩みました。
 私は「中途半端な水陸両用機だから排熱とか排気のダクトを後付けしたんじゃないか」という仮説で答えたのですが、それに対する友人の返答が上の文の最後の「可愛さ」です。そこで私は答えに詰まってしまいました。「ジュアッグって、可愛いか?」と。
 よくMSそのものに萌えを見出す場合に話題になるのがジュアッグの親戚「アッガイ」さんですが、アッガイの可愛さの発端は劇場版公開時のパンフレットで、体育座りしたアッガイの上をカツレツキッカが歩くというコミカルなイラストだと言われています。また、昔の1/100のプラモの説明文でもその図体を「あたまでっかち」等と表現し、偵察用の恐ろしいMSというよりアカハナおじさんの乗り物という印象が強くなっていました。
 が、冷静に考えてみるとアッガイはそんなに可愛くありません。黒くてゴキブリみたいですし、乗ってたのがアカハナですし、特に設定がちゃんとまとまった近年のアッガイは身長がガンダムより大きく、その等身の低さもディフォルメというより異形というイメージになってしまっています。
 それに加えてのジュアッグです。象さんのお鼻が付いたMSというと随分ユーモラス(というかこれも三悪のメカっぽい。基本デザインは富野監督らしいですが)なイメージですが、モノアイの付き方が垂れ目で変態チックですし、両腕の砲身(冷静に考えると弾がどうやって入ってるのか疑問)も異形あるいは無骨です。漫画「機動戦士ガンダム0079」では頭部がレドームになっていて、潜望鏡のように水面に伸ばせる構造になっていましたが、これもある種の気持ち悪さがあります。メカとしての合理性はありますけどね。
 それでも可愛さを考えるとするなら、先のアッガイと共通したデザインの他には、胸部にある四門のメガ粒子砲でしょう。これが服の大きなボタンみたい(サイボーグ009?)で可愛いというだけでなく、実物は出力不足でまともに使えなかったという説も、兵器としては失格ですがドジッ子としては大いにアリです。そもそも偵察用であるとか、特殊任務専用の期待というのも、一途に静かに頑張る子という風にも連想できます。
 ……でも乗ってるのがアカハナみたいな黒タイツだし……。ドジッ子萌えとオッサン萌えを両立できる人間はそういないはずなので……。


 あのユニコーンでの活躍を見た上でジュアッグを可愛いと言ってくる友人です。きっと言葉では言い表せない萌え要素があるんじゃないでしょうか。私には無理でしたが。